心に花を

第73号より

ai-kokoronihanawo

私達の住む地球には様々なものが存在します。

動物や植物などの生命体から鉱物に至るまで、それぞれが持たされた特徴に応じて自然の働きに貢献する、或いは食物連鎖のように、命の糧として自分以外の命を育むなど、皆、一様に何らかの役割を担っております。

これは人として存在する私達も同様で、必ず、自分以外の何かの為に役に立ち、その行為によって自分自身も引き立つようになっています。

このように申しますと、即座に「私は何も出来ない」としり込みする方も少なくないと思いますが、何も出来ない人などどこにもいません。

ただ、実際に行動で示す事の出来ない人、様々な事情で無理な人もあるでしょう。

そのような場合は、思うだけでもいいですし、祈りを捧げる事でもいいのです。

自分以外の人の幸せを思い、そうなっていただきたいと願う。誰かのために祈りを続ける。これらの思いや願いは確実に届き、その方だけでなく御自身の辛さや苦しみまで軽減させてくれます。

途切れる事なく続けられれば更により良い影響を及ぼす事となるでしょう。

そして、実際に手助け出来る人は是非、実行して下さい。人様の苦しみが少しでも軽くなるように、不安が少なくなるように支援できる事を考え実践なさって下さい。

特別、すごい事をしなくても大丈夫です。

何気ないおしゃべりの中で、人を思いやる言葉、励ます言葉、尊敬の言葉を使うなどを心がけていきますと、周囲の空気は穏やかで満たされたものへと変わるでしょう。

言葉は言霊と言われるように、それはそれは大切な働きを致します。

例えば、汚い言葉は排気ガスのように周囲を汚染し、自分にも人にも害になりますが、その逆に、良い言葉は周囲を浄化し、自分にも人にも良い効果をもたらせてくれるので、言葉の使い方に注意を払うだけでも役に立つ事は出来ます。

ですから、まず出来る事から始めてみましょう。

そのちょっとした心がけが知らず知らずのうちに、貴方の内面にある輝くものを引き出し、美しい花を咲かせるための大切な光になり、水になり、栄養素となって、隠され眠ったままの長所・美点を呼び起こしてくれるでしょう。

そして、その長所が花開く事で、更に人や社会への貢献度が高まります。

どうか、貴方の心にある素晴らしい力を眠ったままにしないで下さい。

美しい花を咲かせて下さい。

一輪の花は人を和ませ癒し心を明るくしてくれます。

そんな花が幾つも数え切れないほど咲いたら、どんなに素晴らしいでしょう。

一人はみんなの為に、みんなは一人の為に心を動かし、身体を動かし汗をかく。そんな人が増えたら世の中そのものが変ってきます。

貴方の心にある美しい花を咲かせて下さい。

大恩教主伊東明徳先生の願いです。

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